コラム 日本の技術者は生き残れるか?

日本の技術者は生き残れるか?
中国、ベトナム、インドネシア、インドなどのコンピ ュータ技術者はとても優秀です。彼らは勤勉で真面目で積極的で、一流大学を卒業 している人が多いです。現地の20〜30代前半のプログラマやシステム設計をやっている人に話を聞くと学生時代に日本の受験生のような勉強をしていたそうです。 それは卒業した今も続いており朝5時から勉強しているとか夜遅くまで語学の勉強をしていると言う話を聞きました。

これは、外国人技術者の環境によるものが大きいと思う。日本人も勤勉で真面目と言う世界的なイメージを持たれており、私もそう思います。しかし決定的な違いは 環境の違いではないでしょうか。中国、ベトナム、インドネシア、インドでは、 日本のように仕事以外の誘惑やハマってしまう遊びが少ないのだ。その上若い技術 者はお金がないので勉強する時間が自ずと多くなる。それに加えて日本に対する憧 れとビジネスチャンスがちらついているのである。

東南アジアの若者は日本に憧れのような感情を持っており「日本に行きたい」とか 「日本で働きたい」と言う声をよく聞く。特に台湾は異常だ。 台湾に行った時にテレビを見ていると「今日の日本情報」と言った番組まである。 日本で「やじうま新聞」と言うテレビ番組があるが、あれの台湾版をやっている。 語学堪能な美人キャスターが「今日の日本は・・・」と言った調子で説明している。 雑誌も「台湾ウォーカー」などがあり作りも全く同じ。パソコン雑誌などは日本の雑誌の作り方とほとんど同じ。今、日本で流行っているもの、今月の秋葉原情報と 言った感じで日本の情報は日本人よりも詳しいかもしれない。 このように彼らは日本に憧れのような感情を持っているらしい

また、東南アジア、特に中国、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシアと言った国々は日本の1/5、1/10の所得水準です。日本やアメリカで働くと給与が5〜10倍貰えます。例えば20代後半のプログラマーが月給100万とか200万とか貰えてしまい ます。一般の職業の人達はただの憧れで終ってしまうが、コンピュータ産業のIT技術者にとってはチャンスが身近になっている。コンピュータの技術は目まぐるしく 変わり、過去の経験があまり必要とされない。最新技術を早く覚えてしまえばチャンスが生まれてくるのだ。

特にインターネットの出現が大きい。インターネットは各国の状況を伝え、アイデ アや仕事も送ってしまった。インターネットを使えば仕事の打合せの内容や進歩情 報をリアルタイムに伝え、ソフトウェアであれば納品すべき成果物も瞬時に送る事 ができます。納品された成果物に欠陥があった場合の修正も瞬時だ。日本と取引を したいと思っている企業や技術者は日本との継続した取引をしたい為、後々のフォローがとても良い。日本の下請企業や関連会社よりも無理を聞いてくれる場合も見 受けられる。場合によっては社内のスタッフよりも使いやすい場合もある。それに 比べると「日本の技術者は大丈夫なのだろうか?」と思ってしまう。